農・人・くらし
NPO法人 農と人とくらし研究センター コラム
村の暮らしと女性たち(1)-バングラディシュの村から(その2)
- 2008/07/25 (Fri)
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当事(90年代当初)、滞在先の家の家事をこまごま手伝ってくれていたタラという名前の女の子とプロジェクトのスタッフの娘でなぜだか私になついていたナズマというおませな女の子がいた。いずれも早々と(あちらでは順当な年齢に)結婚し、子どもを生んだ。年齢は私と15歳くらいは違うだろうが、子どもの年は、私の子らとあまり違わない。
5歳の男の子の母となったタラは、嫁ぎ先で暴力に晒され、ときどき実家に戻ってくる。子どもが生まれた頃からだという。相性が悪いのか、どちらかに非があるのか、タラだけの話しを聞いただけではわからないが、彼女が言うには、「何しろ自分が気に入らないようで、ことあるごとに義理の姉たちがたたいたりする」と言う。夫も最近は、その姉たちに加勢するので、救いが無いらしい。彼女は、帰りたくない、と思いながらも、何日か実家にいて少し気が休まると、また夫の家に戻っていく。
一方、ナズマは、村ではまだ少ない恋愛結婚をし、子どもをなしたのだが、妊娠中に夫がシンガポールに出稼ぎしてから、音信不通になってしまった。もともと恋愛結婚ということで、相手方の家族が同意していなかった。同じ村内なのだが、行き来もなくなっている。夫は、シンガポールからたまに帰省しているのではないか、と思われる節があるのだが、彼女の元には顔を見せない。子どもはまだ2歳。愛らしい顔で、父親の名前を問われるままに答えているが、いつ会えることだろう。
一方、ナズマは、村ではまだ少ない恋愛結婚をし、子どもをなしたのだが、妊娠中に夫がシンガポールに出稼ぎしてから、音信不通になってしまった。もともと恋愛結婚ということで、相手方の家族が同意していなかった。同じ村内なのだが、行き来もなくなっている。夫は、シンガポールからたまに帰省しているのではないか、と思われる節があるのだが、彼女の元には顔を見せない。子どもはまだ2歳。愛らしい顔で、父親の名前を問われるままに答えているが、いつ会えることだろう。
吉野馨子(農と人とくらし研究センター研究員)
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