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農・人・くらし

NPO法人 農と人とくらし研究センター コラム

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Aさんに教えてもらったこと [お茶]

chabatake.jpg 自家用のお茶を作るのが永年の願いでした。昨年は時機を失したので、今年はよい時機を見て茶摘をし、お茶にしようと計画していました。読書会でAさんに出会ったので、いつお茶を摘んだらいいのか聞きました。「八十八夜ではまだ早い、もうちょっと後のほうがいいよ。私は1年分のお茶を作るからお茶の葉が大きくなって嵩ができてから」とのこと。お茶の産地では「一芯三葉」といって、1つの茎に3枚の新葉があるものを摘めということが常識だったから驚きましたが「嵩ができる」という言葉に自給のあり方を感じ取り、敬服しました。
 嵩ができた頃、我が家のお茶を摘み、教わったようにフライパンで「熱くて軍手の上からもお茶の葉がかまえなくなるまで」炒りました。義母が新しい筵を物置の2階から出してくれたので、その上で揉みましたが、下手くそな揉み様を見かねて、しっかり揉んでくれました。
 義母曰く「あんたがこんなことするんやったらお茶の木を残しとくんやった、お茶揉みがめんどうになって伐ってしまった」。道理で、家の裏にもっとお茶の木があったように思っていましたが、1本しかなかったのです。「この筵はお茶揉み専用にしたらええ、別にしてとっときんさい」。筵ばかりあっても、肝心のお茶の木がなかったら揉めないのに…、もっと早くから私が、お茶揉みをしてお茶を作りたいと意思表示しておけばよかったんだなあと後悔です。このお茶は先日開いたある会で、初めて飲みました。お茶ガラまでいとしかった。

『ひぐらし記』No.14 2007.6.1 福田美津枝・発行 より転載
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