農・人・くらし
NPO法人 農と人とくらし研究センター コラム
暮らしの智恵の煮込みうどん
そんな日に、遠くへ出かけることになり、夕飯を先に食べてもらうようにと、そして「煮込みうどんをしてもいいよ、アブラゲもかしわもあるから」と母に頼んで出かけました。
母の作る煮込みうどんは、油揚げやかしわ、ねぎを入れたしょうゆ味の汁の中に、乾麺をそのまま入れて煮込むものです。在所では一度乾麺を別にゆでておいてから、煮込み汁の中に入れて煮込んでいましたので、最初はこの煮込みうどんにびっくりしました。
しかし麺をゆでる手間が省け、ゆで汁も別に悪いものではない、そしてとろみのある汁が、のっぺい汁での片栗粉の役目のように、冷ましにくくする保温にもなるのだとわかって、百姓仕事に忙しかった暮らしの智恵であると感心しました。
その夜遅く帰ってきてお勝手を見たら、ガスコンロの上にねぎがたくさん入った煮込みうどんの鍋がありました。
福田美津枝『日々の暮らし・日々の食べもの 21』より転載
PR
ブログ内検索
最新記事
(07/30)
(07/08)
(06/20)
(06/06)
(05/28)
(04/16)
(02/25)
(01/18)
(12/30)
(12/14)
(11/10)
(10/27)
(10/16)
(10/07)
(10/01)
(09/22)
(09/11)
(07/12)
(06/25)
(06/04)
(05/27)
(05/14)
(04/24)
(04/16)
(03/31)