忍者ブログ

農・人・くらし

NPO法人 農と人とくらし研究センター コラム

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

暮らしの智恵の煮込みうどん

udon.gif この冬は暖冬だったため、いつもは冬の定番おかずである「煮込みうどん」の出番があまりありませんでしたが、3月初めに寒波が来て、春の気配を一掃するような寒い日が続きました。
 そんな日に、遠くへ出かけることになり、夕飯を先に食べてもらうようにと、そして「煮込みうどんをしてもいいよ、アブラゲもかしわもあるから」と母に頼んで出かけました。
 母の作る煮込みうどんは、油揚げやかしわ、ねぎを入れたしょうゆ味の汁の中に、乾麺をそのまま入れて煮込むものです。在所では一度乾麺を別にゆでておいてから、煮込み汁の中に入れて煮込んでいましたので、最初はこの煮込みうどんにびっくりしました。
 しかし麺をゆでる手間が省け、ゆで汁も別に悪いものではない、そしてとろみのある汁が、のっぺい汁での片栗粉の役目のように、冷ましにくくする保温にもなるのだとわかって、百姓仕事に忙しかった暮らしの智恵であると感心しました。
 その夜遅く帰ってきてお勝手を見たら、ガスコンロの上にねぎがたくさん入った煮込みうどんの鍋がありました。

福田美津枝『日々の暮らし・日々の食べもの 21』より転載
PR

農と人とくらし研究センター

Research Institute for
Rural Community and Life
e-mail:
Copyright ©  -- 農・人・くらし --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Photo by momo111 / Powered by [PR]

 / 忍者ブログ