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農・人・くらし

NPO法人 農と人とくらし研究センター コラム

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再び普及員に

cabne.jpg 2月27日から、地元の農業改良普及センターで、「農業普及指導員に臨時的に採用」され、お勤めが始まりました。Iさんという、以前G普及センターで一緒に仕事をした普及員さんが、第2子を出産するために休暇を取るので、その代わりの職員です。
 2年近く気ままな生活を送っていたので、朝きちんと起きて、家事をしてから出勤できるか、8時間以上の拘束された時間に耐えられるか、前のように普及員として仕事ができるかという不安を持ちながら、緊張して最初の3日間を過ごしました。
 この普及センターは、10年前に2年間勤務したところです。そのころは大勢の職員がいて、事務所の中はごった返していましたが、10年経ってみると、職員は大幅に減り、空き机が目立ち、整然として静かです。本当に静かです。
 仕事が始まる朝、シーンとしているので、新米臨時普及員はため息も漏らせません。昔は朝の普及センターというと、現場へ出て行く普及員がだれかれとなく打ち合わせたり連絡したり、また市町村やJAなどからも電話がかかってきたりして、騒々しいものでした。
 最初の日は、まだパソコンも与えてもらえず、内緒だけど、うちから持っていった私的な(といっても、学校で頼まれている郷土菓子作りの参考資料や、女性農業経営者会議から送られてくる資料など)ものを広げて、手帳に、私的なスケジュールばかり書き写して過ごしました。
 2日目には、3日目に起業グループの役員会に同行することになったので、そのグループの指導記録を出してもらって、隅々まで読み、ポイント的なことは書き写し、データーはコピーをとって、計算機でパーセントや合計などを出して分析しました。前の現職の時、これほどまでにしていたら、とってもよいアドバイスができたのではないかと思いながら。
 3日目には、2週間ほど先に開催される「流通・販売を考える」講演会の通知を出す仕事があって、郵送してくださいという指示だったのを、場所がわかるところだけは届けようと思い、その地域の責任者である班長に断りを入れました。ああこれでやっと現地へ行けるぞ。
 この日の午後は、起業グループの役員会。公用車を運転して、30キロ離れたS町へ。今まで担当していたKさんと一緒に役員会に出ました。役員会が進行している間に、少しずつ頭が動き始めました。懐かしいなあ、これこれ、こんな時があった。蘇ってくる感覚にぞくぞくしてきます。
 そして4日目の今、午前中は通知を持ってあちこちへ出かけ、直売所の様子を見てきましたが、帰ってからはまた暇。こうして「ひぐらし」を書いています。
 ここでの1年余の勤務で私が担うのは、生活関係の仕事(昔の生活改良普及員が行っていた仕事)です。その内容は、女性農業経営アドバイザーや農業婦人クラブの活動、そして、農村起業活動です。10年の間に起業活動はずいぶん増え、安定的な経営のようですが、どこも同じ、販売実績は以前のようには増えていかなくて、その分人件費や原材料のコストが上がっているようです。農業婦人クラブの活動は低調で、その代わりというか、女性農業経営アドバイザーは活気に満ちているようです。
 今までと違って、他に何の役職もない臨時職員なので、与えられた生活全般の仕事だけですむのかと思うと、それに集中してできることが嬉しいです。この先の1年間の仕事がどのようになるかわかりませんが、昔の勘を取り戻しながら、現状をよく見て、2年間の農婦見習いの経験も活かして勤めようと思っています。(勤務4日目の感想)

『ひぐらし記』No.20 2008.3.10 福田美津枝・発行 より転載
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