農・人・くらし
NPO法人 農と人とくらし研究センター コラム
(2011年1月18日)
別に、正月だからといって特別なことは何もない我が家です。でも、年末年始の大雪にはちょっと驚かされましたねぇ。我が家の周辺では積雪量は大したことはなかったので、雪国の方々には申し訳ないくらいなのですが、それでも、2日の基地前座り込みにみんな来られないのでは、いや、私自身が行けないのでは…と気が気ではありませんでした。(実際には、2日の午前中だけ奇跡的に青空がのぞき、風もなく穏やかな座り込み日和でした)
実は私、12月の初め頃に事故りまして、長年愛用のトラックを「大破」させてしまいました。このトラックは積載量850キロとハンパな大きさではありましたが、私の酪農人生の半分くらいを共に働き、乗用車を買う前は、遠出の外出も常にこれでした。普通車貨物なので毎年車検で結構費用がかかるので、酪農をやめた時点で軽トラに替えようと思いながら、でもまだちゃんと動いてくれるので決断できずにいました。「苦楽を共にした相棒」なので…。
12月3日早朝、酪農ヘルパーの仕事に行く途中、信号のない交差点で乗用車と出会い頭の衝突です。さいわい相手側に停止の標識があり(私も当然、徐行義務があるのですが)だから運転席のドアにぶっつけられた相手も病院へ行くなどと言い出すこともなく、物損だけで解決しました。最終的に責任は相手が8割・私が2割ということになりました。私の愛車は修理不能で廃車にしました。代わりに中古(かなり古い)の軽トラを20万で買いました。(牧場のバイトの通勤に乗用車を使うとどうしても臭いが染み付いてしまうので、トラックが必要なのです。)
8割相手の保険から出るというので、楽勝で軽トラ20万はもらえると思っていたら、何と私の愛車の評価額が10万7千円で、その8割だとかで8万少々が入金になりまして、大変な赤字となりました。ええっ、私の相棒評価って、そんなに低いの?と愕然としましたが、かれこれ20年近く乗って、しかも、かなりハードな仕事をさせてきたので、まあ、仕方ないでしょう。人間も車も古くなると評価は下落するばかりです。
で、何十年ぶりかに、軽トラに乗る日々が始まったのですが、なんと頼りないことか。怖いくらいにふわふわ感があり、これで事故ったら即「病院行き」って慎重に運転しています。年末の雪の日、バイトの帰り道、ちょっと峠を越すのですが、ベチャ雪が1センチほど積もっていただけで、ずるずる尻を振って進めなくなり、とても焦りました。対向車でも来たらどうなっていたかと、今思い出しても冷や汗ものです。前のトラックはこの程度の雪に動じることはなかったのに…。
ところで、この年末の大雪で、鳥取が急に有名になりました。大晦日に1000台の車が立ち往生とか500隻以上の漁船が雪の重みで沈没とか…。鳥取といっても、今回被害が出たのは県西部で、私の故郷は県東部(鳥取砂丘に近い方)なのですが、テレビで「鳥取県」を連呼されるなんて久々のことで、変な感じです。なにしろ、日本で一番目立ない県=鳥取県なので…。友人から「鳥取に1000台も車が走っていたなんて」と言われて笑えました。
鳥取県といえば、選挙の「1票の格差」という時に必ず引き合いに出される県です。裁判で、現在の格差は憲法違反だという判決が出て国も選挙区の見直しにとりかかるようです。でも、人口比だけで単純に割り切られると、田舎に国会議員はいなくなるとまではなくとも、極端に少なくなり、結果、田舎の声は国に届かないことになります。それに、今言われている選挙区見直し案って、「道州制」導入への布石のようでイヤな臭いを感じます。
鳥取県がんばれ! 石破茂は嫌いだけど、「珍獣ハンター・イモト」がんばれ! それから、…、あと有名人って誰? もういない? う~ん、有名人じゃなくてもいいから、鳥取県人がんばれ!
渡辺ひろ子(元・酪農家)
『私信 づれづれ草』NO.31(2011.1.18発行)より転載
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