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農・人・くらし

NPO法人 農と人とくらし研究センター コラム

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産業としての自立

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 3日のこのETV特集、残念ながら見逃しました。この新聞を見て「ああ、テレビを観ればよかったなあ」と後悔。
 「農業を既得権益漬けにし、産業として自立する芽を摘んできた戦後農政の歩み」という言葉にちょっと引っかかりを感じています。
 「産業としての自立」? それは、グローバル化に対応できる競争力をつけろということでしょうか? それは、規模拡大・合理化ということでしょうか? それで、産業として自立できるのでしょうか? 農家・農村を踏み台にして肥大化した自動車や家電産業は産業として自立しているといえるのでしょうか?
 そもそも、農業は「産業」というくくりで、「自立」を迫られるべきものでいいのでしょうか?
 ここ数年、うちの周辺の田んぼで、ヒエがワサーッと稲穂を覆い隠すくらい伸びた田がとても増えました。ヒエを生やすのは百姓の恥という気持ちを持った年代が高齢化で働けなくなったのです。息子世代はヒエを恥と思わず、高性能の(もちろん高価な)コンバインはヒエ田も上手に刈り取ってくれます。
 「それでいいのだぁ」とバカボンのパパは言うだろうか?
 農政の誤りを検証しても、壊れた百姓の精神は再生出来ないのでは…と、マイナー思考の私は思ってしまうのです。
 
渡辺ひろ子(元・酪農家)
『私信 づれづれ草』NO.29(2010.10.13発行)より転載
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