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農・人・くらし

NPO法人 農と人とくらし研究センター コラム

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智頭町

 朝日新聞に智頭町のことが大きく出ていました。智頭町というのは鳥取県八頭郡にある町で、私の育った町と同じ郡の端と端に位置します。山林ばかりの町で昔は林業で栄えて、金持ちの多い町でした。舟木一夫と和泉雅子の映画『絶唱』の撮影場所になったところです。林業衰退とともに力を失い、過疎化が進んでいました。
 その智頭町の寺谷誠一郎(64歳)という町長を先頭に、過疎を生かした町づくりで注目を集めているというのです。
 鳥取を離れてほぼ40年。鳥取も変わって行きつつあるのですね。
 さて、智頭町ですが、「みどりの風が吹く 過疎の町を目指して」をスローガンに森林や田園を活かしての町づくりを始めているという。寺谷町長曰く、「私たちの目の前には、田んぼや畑がありますからねえ。国に何か頼むよりは、自分たちで汗をかかなくちゃと思うんですよ」「若者、よそもの、ばか者が町づくりのエネルギー。こんど100人委員会をつくって、直接、住民に町政参加してもらう。20歳から80歳まで、女性も35人。ぜひ、この町に疎開にいらっしゃい。政治から逃げていらっしゃい」
 いいですねえ。「政治から逃げていらっしゃい」いいですよ。
 前に紹介した出雲の佐藤忠吉さんの「お上の権威主義とは縁をもちたくない」に通じる自主独立の精神です。しかも、政治から逃げろ!というとても柔らかな強さがいいです。防衛予算にしがみつく築上町とはえらい違いです。一度、智頭町に行ってみたくなりました。

渡辺ひろ子『私信 づれづれ草』NO.11(2008.10.2発行)より転載
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