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農・人・くらし

NPO法人 農と人とくらし研究センター コラム

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クローン牛

 クローン牛の死産および生後24時間以内の死亡率が一般の牛の5倍近いそうです。「このクローン牛を食べても大丈夫か」という消費者の質問に対して、内閣府食品安全委員会の説明は「食用の可能性のあるのは育った家畜だけ。途中で死亡するものは人の口に入らない。食用になるまで育ったクローン牛は一般の牛と変わりない」というものだったそうです。
 こいつら、消費者を「バカだ」と思っているのか、それともこいつら自身が本物のバカなのか。
 私自身は、あまり「安全なの?」と深刻に心配するタイプじゃないのだけれど、そういう不安を感じる消費者に対しては、丁寧に誠実に答える義務が政府や企業や生産者にはあると思います。
 この安全委員会の「答え」は「答え」になっていないのです。小学生だって納得しない「答え」です。
 私としては、この安全性より、クローン牛を食べるということそのものが、「いのちを頂く」という気持ちを薄めるのでは・・ということの方を心配します。人間の精神の荒廃が加速する気がします。
 私、決して宗教家でも精神主義でもないのだけれど、「人とモノといのちの関係」が、どんどん荒廃していくことへの危機感を強く持っているのです。
 臓器移植のことにも通じる問題として・・。

渡辺ひろ子(元・酪農家)『私信 づれづれ草』NO.16(2009.5.30発行)より転載
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