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農・人・くらし

NPO法人 農と人とくらし研究センター コラム

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(2010.7.30)

kanna.jpg 猛暑お見舞いもうしあげます。
 豪雨続きで、大地も人間も弱りきったところに、ガーーーーッとやってきた猛暑。弱り目にたたり目ですね。連日、38度だ、39度だと報道されると、なんとなく、33度くらい「暑い」うちに入らないような気がしてきます。でも何年か前まで、33度もあると「死ぬほど暑い!」と言っていたような…。
 温暖化の一言で片付けたくはないけれど、やっぱり確実に気温は上昇しているなぁと実感せざるをえない暑さです。犬も猫も母もぐったりです。私もぐったりです。
 畑の草は大雨と高温度でぐんぐん伸びています。伸びるがままに放置していたけれど、隣の畑と接している一部で、クズやヤブガラシなどのツル系が生い茂って隣の畑のみかんやキゥイの木に覆いかぶさる状態になってしまったので、さすがにまずいと思い、早朝、草刈り機を持ち出しました。
 そんなに広い面積を伐ろうとしたわけじゃないのです。でも、ツルが絡まりあって簡単に切れ倒れてはくれません。思った以上に力を要します。ぶんぶん振り回すけどツルは絡まるばかり。草刈機のエンジンの振動はけっこう心臓に響いて体力を奪います。
 そのうちお日様カンカンです。
 まだ、予定の面積の1/3くらい残っていたけど、「ああ、もうほんとに心臓が止まりそう」と、意志軟弱な私はそこであきらめて、エンジン止めて家に帰って、シャワー浴びて寝てしまいました。
 寝ていると、裏の畑(ツルが覆いかぶさっていた畑とは別の人の畑)で草刈機の音がガンガンしはじめ、しばらく続きました。「うるさいなぁ。昼寝も出来やしない」(実はまだ朝なのだけれど)と独り言。
 夕方、畑の側を通りかかった時に見たら、何と、私が朝、刈り残していた部分も裏の畑のおいちゃんがついでに刈ってしまってくれていたのです。「うるさい」なんて思ってごめんなさい。
 梅雨明けとともに、口蹄疫がやっと終息に向かったようで、やれやれです。宮崎県で、全頭殺処分の対象となった畜産農家の7割が畜産農家として再出発する意向だと新聞に出ていました。若い人、後継者のいる人、借金の額が大きいひと、いろいろ事情は違うだろうけれど、みんな強いです。
 みんな殺してしまって、ガランと空っぽになった畜舎を前にして、またここを牛(豚)でいっぱいにするぞ、という熱い思いは私ならわき上がらせることはできないだろうなぁと思うのです。

渡辺ひろ子(元・酪農家)
『私信 づれづれ草』NO.27(2010.7.30発行)より転載
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